先日、祖母の姉が亡くなりました。96歳、年齢的には大往生です。しかし大叔母は結婚しておらず身寄りがなかったため、遺品整理を任された親族である私たちは困ることも多く、色々と考えさせられました。なぜなら、私も今だに独身だからです(汗)。もしかしたら私も生涯独身かもしれない…そう考えると、今からでも老後や終活について真剣に考えなくては、と思いました。
- 生涯独身の方
- 結婚しても子供がいない等の身寄りがない方
- 子供や親族に頼りたくない方
- 周りに迷惑をかけたくない方
上記以外にも、おひとりで最後の準備をされる方には様々な理由があると思いますが、「最後の準備ができている」ことで大きな違いが生まれることを実感しました。
それは、「発見されるまでの時間」。
今回はまず、この「発見されるまでの時間」について少し考えてみたいと思います。
頼りたくても、頼れる身寄りがない。
発見されるまでに時間がかかり、身寄りがない場合や発見者が親族でない場合、火葬はご自宅の地域(自治体)で行われます。これは発見までに時間がかかってしまうことで、衛生上の問題により、葬儀前に火葬する必要があるためです。
また、この場合一般的なイメージにある葬儀は行われず、 「行旅病人及行旅死亡人取扱法」という法律に基づいて火葬が行われます。
このように身寄りがない場合は、各自治体の規則に沿って火葬まで手続きが行われますが、ご近所さんとのコミュケーションや訪問型サービスを利用することで異変に気づいてもらえる可能性が高くなります。
例えば、日用品などの定期便が受けられる宅配サービスなどもオススメです。
民間や地域のサポートサービスはこちらでご覧いただけます。
誰かに迷惑をかけたくない、身内だからこそ。
最後だからこそ。
(また、少し自分の話をしてしまいますが許してください)
大叔母は身の回りのことは全部自分でやってしまう、年齢の割にとても元気な人でした。そして人のご厄介になることを嫌う、自立した女性でもありました。そんな大叔母の最後は「事故」。冒頭で”年齢的には大往生”と表現したのにはそんな理由があります。大好きだった大叔母の最後にショックを受けた反面、ありがたいことに警察や病院の方からの素早い連絡ですぐに事実を知ることができました。
でも事故ではなく、自宅で大叔母ひとり突然の最後を迎えていたら…(すぐに気づけただろうか。気づくまでにどのくらい時間がかかったのだろうか。)と、ひとり発見されるのを待つ大叔母を想像すると胸を締めつけられました。
「迷惑をかけたくない。」
これは、とても立派な考え方だと思います。こういった精神が自身を支え、生きる活力にもなり得るのだと思います。でも自ら関わりを絶ってしまうと、いずれ誰もが迎えることになる最後、結果的に誰かに「迷惑をかけてしまう」ことになるのではないか、と。おこがましくも、そう感じました。
もし、頼れる身内の方がいらっしゃるのであれば、少しだけコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか。まずはご自身の負担にならない程度の頻度から始めても構わないと思います。コミュニケーションを習慣化することで、周りが変化に気づきやすくなるかもしれません。
また、ひとりで暮らすお身内を持つ方は、ぜひ定期的に連絡を取るようにしてみてください。
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「迷惑をかけたくない」と考える方は「関わり合いの重さ」をよくわかっていらっしゃるのではないか、と感じることがあります。それ故、気遣いから身を引いてしまう。でも人それぞれの最後は、その人個人だけの時間ではないように思えてなりません。
残される方々は必ず故人を思い出し、その記憶を何度も辿ります。関わり合う人たちが皆、思いを残すことのないように、優しい記憶に包まれますように、少しだけご自身から連絡を取ってみたり、お身内の方にお節介を焼いてみませんか?
ー 終わりに。
現在、厚生労働省では、高齢者の方がおひとりでも安心して暮らせるコミュニティづくりを目指し対策を行っていますが、ご自身やご家族で活用できるサポートサービスもありますので、ぜひご覧ください。
- ALSOK みまもりサポート
もしものときの「駆けつけ」から、ちょっとした体調に関する「相談」まで、ALSOKがサポートを行うサービスです。 - 日本郵政みまもりサービス
郵便局社員等が、ご家族に代わって生活状況を確認し、体調管理等のお手伝いを行うサービスです。訪問や自動音声による電話を通じて、生活状況を確認し、ご家族に報告してくれます。 - 各地域での取り組み
地域での取り組みは、各市区町村によって異なるため、お住まいの市町村のHPや担当窓口で確認してください。相談窓口は、その地区の地域包括支援センターに設けられています。
【関連情報】
- おひとりさまの終活を考える-番外編