もしあなたが認知症になったら、お金のことどうする?

3f23b368d43401dcd09378f096685e06_s2015年慶応大学は認知症の社会的費用を推計したものを掲載されました。アルツハイマー学会の調べでは、
1人あたりの入院医療費はおよそ34 万 4,300 円/月、また外来外来医療費は39,600 円/月となるだろうと推計されました。これが介護サービス利用者となると 1 人あたりの在宅介護費:219 万円/年、施設介護費 353 万円/年になるだろうという報告があがりました。

生きて行くのもお金がかかるし、亡くなってもお金がかかります。せめて元気なうちにお金をきちんと貯めておきたいもの。
それにしても、自分が一人暮らしで痴呆症になったら、お金のことはどうしたらいいのでしょう。
よく家族を装った詐欺事件などの被害もある話です。とはいえ、お金のことは歳をとれば取るほどなかなか判断のつかない難しいものです。特に認知症などは誰でも起こりうるもの、他人はおろか、身内ですらお金のことを任せるのはなんだか不安、、そんなことはよくあることです。

そこで相続問題や高齢者を狙った相次ぐ被害や犯罪から未然に防ぐために法務省がとった対策というのが「成年後見制度(せいねんこうけんせいど)」です。

成年後見制度は、認知症等で判断能力が不十分な人々を法律や生活面で保護や支援する制度です。

具体的には下記の二種類があります。

  • 法定後見制度

たとえば、あなたの判断力が衰えた後にあなたの家族などの申し立てにより適応される制度

  • 任意後見制度

本人の判断能力があるうちに、将来、判断能力が不十分になった場合に備えて 自分が選んだ代理人(任意後見人)に財産管理などについての代理権を与える契約を公正証書で結ぶ方法。必要に応じて家庭裁判所の選んだ後見監督人の監督のもとで、必要な支援・保護を行う制度のことです。
本人が無くなっても契約が解除されるまで続きます。(解除には家庭裁判所での許可が必要です)

※本人か、配偶者、4親等以内の親族が申し立てをすることができますが、不安だったり多忙であるような場合は司法書士や弁護士に相談することができます。

成年後見制度の申し立てるには家庭裁判所に納める収入印紙代などが1万円程度と、主治医の診断書5万~10万円(多くの場合,5万円)程。

参照:名古屋家庭裁判所

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受けられるサービスは日常生活における手続きから病院などの同席までさまざま。

財産管理

  • 不動産などの管理・保存・処分
  • 金融機関との取引
  • 年金や不動産の賃料など定期的な収入の管理やローン返済、家賃の支払い、税金、社会保険、公共料金などの支払い
  • 生活費の送金や日用品の買い物
  • 生命保険の加入、保険料の支払い、保険金の受け取り
  • 権利証や通帳などの保管
  • 遺産相続などの協議、手続きなど

身上監護

  • 本人の住まいの契約締結・費用の支払い。
  • 健康診断などの受診・治療・入院費用の支払いなど。
  • 医師から病気やケガなどの説明に同席する。
  • 介護保険などの利用手続き。
  • リハビリテーションなどに関する契約締結、費用の支払い。
  • 老人ホームなど施設の入退所、介護サービスなどの情報収集、本人との話し合い、費用の支払いなど。
  • 介護サービスや施設のチェック、異議申し立てなど。

ただし、後見人は、賃貸借契約の保証人、入院などの保証人、手術の同意などはできないとされています。また、毎日の買い物、掃除、食事の準備、身体介護などは行いません。

参照:認知症ねっと

親族がいない場合など、

  • 司法書士、弁護士、社会福祉士といった職業後見人に依頼する
  • 定年退職をして年金生活者や専業主婦をいる市民後見人に依頼する

といったケースがあります。これらはおおよそ月3万程度の費用がかかるようです。

いずれにしても信頼のできる法律事務所または、地域の役所に相談してみるとよいでしょう。