ペットのための信託

以前、「動物と死/動物の死」という記事で、ペットの葬儀や霊園などについて述べました。
ペット産業の拡大とともに、法整備の不十分による問題などが可視化され、ペットの死後にまつわる色々は、今後の健全な発展が望まれるサービスです。

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遺されたペットのこと

ですが、終活の大きな側面——死のための準備——という目線で考えたとき、もうひとつ考えなければならないことがあります。
それは、遺されたペットのこと。

そこで今回は、「ペットのための信託」というあたらしいサービスについて考えたいと思います。

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ペットのための信託とは?

まず、「ペットのための信託」について簡単に説明します。
これは、2013年に商標登録された、新しい仕組みで、飼い主が亡くなってしまう、あるいは病気や怪我で飼育が困難になってしまった際に、あらかじめ用意しておいた金銭を、あらかじめ依頼しておいた新たな飼い主に定期的に渡してもらうためのサービスです。
端的に説明すると、いままでなかったのが不思議なほどシンプルなサービスですが、死後の金銭は遺産となるためそれ相応の手続きも必要であり、ペット産業の拡大と同時に「終活」という考え方が一般化してきたことが後押しとなって生まれたサービスと言えるでしょう。

この飼い主が不在となってしまったペットのためのサービスは、同時に、自身が高齢となり、新たにペットを飼うことをためらう人の背中を押す役割も期待できます。
とくに「終活」に取り組み、つまり、自身の死後について仔細に考えているひとびとにとっては、あらたに命あるものを請け負うことを重荷に感じ過ぎる場合もあるかもしれません。
しかし、そうした責任感のあるひとに飼われるほうがペットにとっても幸せであるため、「ペットのための信託」というサービスは、現代的かつ、新たな知恵とも呼べるサービスに思えます。

動物好きの方の後押しに

歳とともに、あらたなことに取り組むハードルは上がっていきますが、動物を飼うとなるとそのハードルは一段と高く感じられるでしょう。
ですが、「終活」を意識する年齢となった時こそ、ペットと向き合う時間を満足に持てるというのもまた事実です。
もちろん、「ペットのための信託」が様々な不安や問題をすべて解消してくれるわけではありませんが、自身の年齢や健康状態からためらいを覚えている動物好きの方の選択肢のひとつとなるのだとすれば、動物にとっても、人間にとっても有意義なことだと言えるでしょう。