「なんとなく」と「違和感」 – 昨今の仏壇事情

「終末期医療」の問題と同じく、世界的な懸案次項ですが、特に日本では「空き家」の増加が深刻です。

理由はいくつかありますが、人口減少と高齢化がその主たるものでしょう。
高齢となって、不便な場所での暮らしは堪える。地方の家を手放し、都市部のマンションなどへと移住する。

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いま、日本の「空き家」は800万戸を超え、実に家屋の7軒にひとつは「空き家」だといいます。

仏壇のあり方

さて、仏壇を想像するとき、それはたいてい和室にあるのではないでしょうか。

いま、仏壇を含む「宗教用具小売業」の販売額は下降しており、その要因には住宅事情が大きく影響しているようです。

前述のとおり、地方の広い家を離れ、都市部のマンションへと移住する。そうすると、そこは以前の家よりも狭く、場合によっては和室がないかもしれません。
フローリングの部屋に仏壇、というのも絵にならない。
そもそも、これは必要なのか?

「終活マガジン」では繰り返し述べてきていることですが、世界的に無宗教のひとは増加しています。
そうした中、もともと無宗教のかたの多いこの国において、墓や仏壇というものは、信仰からやや距離を保ったものである場合が多い。
この国で、多様かつ柔軟な「あたらしい葬儀のカタチ」が提案されるのは、そうした背景もあってのことでしょう。

おそらく、仏壇を含む「宗教用具」においても、信仰とは少し離れて、慣例などで「なんとなく」使われていた場合も珍しくはなかった。
そうした時、「フローリングの部屋に仏壇?」というような「違和感」は、それを「不要」と考えるおおきなきっかけとなって働いてしまうのかもしれません。

違和感に抗えるか

そうした世相に危機感を抱いた仏壇業界は、洋室にも合うものをはじめ、小型の物、壁にかけられるものなど、様々な仏壇を展開しています。

とはいえ、信仰心という軸がないひとたちにとっての「違和感」とは、おおきな判断材料です。
「これが仏壇?」
仏壇然としていないものに、気持ちが冷めてしまう場合もあるでしょう。

「終活マガジン」で記事を書くようになり、様々な事象が影響しあっていることがわかってきました。

「風が吹けば桶屋が儲かる」

どう抗っても「死」はなくなりませんが、その周辺事情もまた同じ、というようにはいかないのかもしれません。