ビデオゲームとエンディング④

スウェーデンが世界トップレベルの福祉国家であることは、以前「異文化から学ぶ「終活」⑤」という記事でご紹介しました。

それと同時に、スウェーデンをはじめとした北欧諸国は、ビデオゲーム産業においても世界トップレベルの影響力を持っています。

北欧諸国が世界トップレベルのふたつのこと。果たしてそのふたつに共通点はあるのでしょうか。

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厳しい気候

北欧諸国の気候といえば、厳冬が連想されるでしょう。
また、国土に比して人口がとても少ないため、森などの自然がそのまま残されているイメージもあるのではないでしょうか。

そうした土地で生きていかなければならなかった北欧の人々は、良い道具を求め、すぐにやってくる厳しい冬に備えるための計画性を養いました。

また、スウェーデンのビデオゲーム経営者は、われわれ北欧の人間は自身の名を上げるといったエゴの優先よりも、全体での成功を求める気質が強いと語っています。

上記を要約すれば、以下のようになります。
厳しい環境の中、多く無い人口で生き抜いていく。そのためには良い道具を使い、堅実な計画性をもって行動し、個人よりも全体での成功を意識する。

たしかにこうした気質は、世界トップレベルの福祉国家を形成するにふさわしいように思えます。

北欧神話とIT先進国

以前、「異文化から学ぶ「終活」⑨」という記事で、バルト三国のもっとも北に位置する小国エストニアをご紹介しました。

「Skype」を生んだこの国は、「インターネットへのアクセスは基本的人権」だと宣言しているほどのIT先進国で、他の北欧諸国もまた、国を上げてのパソコンの普及などを行いました。

こうしたことの背景には、「良い道具を求める」といった気質、ネットワークを重視するがゆえのITへの関心が関係しているのかもしれません。

このように、コンピュータに幼少から親しんでいた北欧の人々の文化のひとつに、北欧神話があります。
壮大なこの神話にインスピレーションを受けて作られたビデオゲームは北欧発信でないものにもたくさんあり、ファンタジックな物語を持つビデオゲームにおいては、ほとんど主流と言えるほどです。

このふたつから、すでに北欧諸国が世界トップレベルのビデオゲーム開発国であることに会得できますが、さらに人々の気質として堅実な計画性や個人よりも全体での成功の意識があることを思えば、なるべくしてそうなったとすら言えるでしょう。

終わりに

このように、一見無関係に思えた福祉とビデオゲームを世界トップレベルにまで押し上げる力には、いくつかの共通点が見出せました。

「ビデオゲームとエンディング」に関する記事は本稿をもってひと段落とします。

ですが今後、北欧諸国では介護などの福祉の現場にどのようにビデオゲームが寄与しているのか、など、今回の連作記事を執筆したうえで関心を抱いた出来事については引き続き調査し、なんらかの記事としてみなさんにお届けできればと思います。

本稿が、みなさまの「終活」へのなんらかの刺激となれば筆者としては幸いです。
ご精読ありがとうございました。